FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PRAISE - COMEDY - 究極のリアリズム - VISUALBUM 松本人志

shinsetsu153-214.jpgyakusoku153-214.jpgannshinn153-214.jpg

ブルー・スリー、ひばりさん、裕次郎さん etc.と、多くのスターの方々が亡くなっても深く深く衝撃を受けることはありませんでした。皆、ずっと年上であり、歳が上の者から亡くなっていくのはある意味当然のことでありますから実感があまりないのかもしれません。でも、まっちゃんが死んだらちょっと受け入れるのが難しいかもしれません。そういうことですので本記事はもしかしたら客観性に欠けるかもしれません...(いつもそうですが...)

『ヴィジュアルバム』はダウンタウンの松本人志が98年~99年にかけて制作したコント・ビデオアルバムでありまして、りんご『約束』、バナナ『親切』、ぶどう『安心』の3本からなります。後に発売されたDVDボックスでは特典『メロン』がついていますが、こちらは見ていません。よって、以下に記すことはまっちゃん本人がこのメロンの中で述べていることとずれる可能性もあるのですが、あくまで私の個人的な想いということで...

ヴィジュアルバムについての愛を書こうと思いたったとき、他の人はなんて言ってるのかしら?とちょっと気になり検索してみましたところ、"シュール"という意見を多数発見しました。AMAZONのDVDボックス商品紹介でも「シュールで不条理なコントを満載」と記されています。私としては「えーっ!シュ、シュール???」と仰天 (何分、外部とのつきあいが非常に少なく、唯一の会話相手である相方も私以上のまっちゃんファンなので外の意見をよく知らないのです...本ビデオが出た頃は文系の人間はネットなんてほとんど使用しない媒体でしたので、外の意見や情報も簡単には入ってきませんでした...)。これは一体どういうことだろうということで、"シュールであること"の正体(ちょっと大袈裟)について少し考えてみました。

単刀直入に私の考えを述べさせてもらいますと、ヴィジュアルバムは"シュール"どころか、まさに"リアリズム"なのです。あそこに描かれているものは『狂気』でも『シュールさ』でもなく、普通の人間の普通の営みなのです。本人たちは真剣にやっているのに客観的に見るとおかしなことがこの世には沢山あります (というか、そんなことだらけです)。そのおかしげなことや言動を見聞きするとき、たぶん多くの人はその"異常さ"を見ないように、つまりある程度情報を選択して、見ているのではないでしょうか?ヴィジュアルバムではその"変な"部分を他よりちょっと (時にはかなり) 強調して、或いはアングルや設定を少しだけ変えて、我々に見せているだけです。あれは、まっちゃんの中に蓄積する、彼が幼い頃から見てきたおかしげな人々そしてその記憶の再現なのです。ただし、彼が選択して自分の中に蓄積してきた部分は普通の人ならわざと見ない部分です。多くの人は現実をつきつけられると不快感を感じます。これが本作品を『気持ち悪い』と呼ぶ人がとても多い理由の一つでもあります。本作品の画像を見ないで音だけを聞いてみると、かなりのものが"普通の"変な会話にすぎない、つまりとても"リアル"であることに気付きます。

ここで多くの意見が聞こえてきそうです:「『荒城の月』や『げんこつ』、あれがリアルか?!」と。はい、リアリズムです。ただ、設定や見せ方が通常とはちょっとだけ異質なだけです。あんな人たちは会社の中にもスーパーにも山ほどいます。

こう考えてみて、思い出したのはデヴィッド・リンチ。彼の多くの映画もこのヴィジュアルバム同様、たびたびシュールであると評されますが、彼が示しているものは幻想でも夢でも超常現象でもなく、まさにリアリズム。同監督の作品の中では比較的"見やすい"ほうであるとよく言われているのが『ワイルド・アット・ハート』でありますが、あれは逆に、シュールとまでは言いませんが、"作り話"であり、一貫して"おとぎばなし"を描いているから安心して見られるのです (ハッピーエンドだったでしょ)。

で、こう書きますと、なんだかヴィジュアルバムが非常に"コンセプチュアル"で難しく、片ほほでニヤリと笑うようないわゆる"考えオチ"のようなもののように思えるかもしれませんが、なんといっても本作品の素晴らしい点は、それでも大笑いできる点です。単にブラックユーモアや気味の悪いものを散りばめるだけなら誰でも (誰でもは言い過ぎかな) できるかもしれません。あくまで、最終的には"大笑い"できなければ意味がないのです。また、大笑いできる大きな理由として、登場人物に対するまっちゃんの愛情が一貫して感じられるということがあります。単なる嘲りであったら私も多分笑えなかったのではないかと思います。

本稿を書くに当たっては本当はコントと漫才の違い、そして松本人志のコントとその他のコントの違いを中心に、本3部作の中から大のお気に入りのコントを例に書こうかと考えていましたが、ここまででやや長くなってしまいましたので、それはまた次の機会にします。ちなみに私の一番のお気に入りは『ZURU ZURU (ずるずる)』です!




関連記事

Comments - コメント一覧

From : CapeDaisee : Re: 漫才師……

ちょいばかおやじさま

コメントありがとうございます!
まっちゃん及びダウンタウンの笑いとの出会いは衝撃でした!
まさに「これ、これ!」ということで、もう四半世紀にわたり救われています。

若い頃はいとこいさんの漫才って「退屈!」って思ってたのに
最近見直すと、すごく上品で面白くてって好きですね。

ばばくさいことを言えば、最近は(特に東京で)随分としょーもない笑いがTVに氾濫し、使い捨てにされていることが気になります...

From : ちょいバカおやじ : 漫才師……

う~むっ、純粋に漫才師と今のお笑い芸人とはニュアンスが大分違うけれど、まっちゃんに対してこれほどの入れこみ、執念?コアなファンもいるのですね!

漫才、と言えば私の時代ではダイラケ、いとこいに始まって、横山たかし、きよしの「あ~あ~、つらいの~みな生きいよ~」…だから今のコントめいた早口のおしゃべりと全く違う異質のお笑いです(私にとっては)
ダウンタウンの漫才はわりとゆったりしたテンポだったと思います。
で、昔の芸人は「バカ」を前面に出してお客さんに優越感を与えて笑わせましたよね。(私生活でもホントにバカな芸人もいましたが(笑)

もちろん、今のコントお笑いも、ボケ、ツッコミが有り、正統派王道をゆくコンビも有ります。

ビートたけしなんか、あれほどの才能と地位がありながら未だに原点を忘れていない、自分の本分を忘れない。偉い人だと思います。

あ、まっちゃん、ダウンタウンのことについて書かなければならないのに脱線。実は私は、まっちゃんのことを全く知らないのです(すみません)
ただ、まっちゃんを初め明石家さんま、志村けん等、ホントに女性によくモテますよね。彼らはホントにアタマがいいのですね。笑わす→警戒心がなくなる→信用される。しかし、相手を腹の底から笑わせ楽しくさせるのは並大抵のことではない。
ひとを泣かすより笑わせることの方がどれ程難しいか…人生もお笑いも同じことだと思います!

まっちゃんとは全く関係のない、取り留めのない話になりました。聞き流して下さいね。
m(__)m










Leave Your Comment - コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

TrackBack - トラックバック

http://capedaisee.blog96.fc2.com/tb.php/134-189675ee

 | HOME | 

Categories

Recent Entries

Appendix

CapeDaisee

AUTHOR : CapeDaisee

Born and live in KOBE, JAPAN.
Love Hanshin Tigers, beer and cute tiny things.

神戸市出身・在住 女性
御多分にもれずタイガースファン。
何かを作るのが好きなので そして仕事と家事に忙殺されぬよう ジャムを煮たり写真をとったりしています。おうちで作るジャムのおいしさと神戸のいいところを伝えられれば幸いです。
好きな映画や本や音楽やモノやコトについても時々書いています。
でも最近は写真ばっかりだな...

   LINK :  SmallPhotoFactory

Recent Comments


   THANK YOU For Stopping By!
   Has Been Visited By :     
   Now Being Viewed By : 

Archives


Calendar

07 « 2018/08 » 09
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

Recent Trackbacks

Other Links

このブログをリンクに追加する


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。