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PRAISE - CINEMA - 超主観的 好きなシーン その3 モノローグ

『超主観的 好きな映画のシーン』シリーズその3です。今回はモノローグ(独白)シーン。3作品のうち2つがヴィム・ヴェンダース監督のものとなってしまいました。両シーンとも映画史に残る名独白シーンであると個人的には思います。

Wings of Desire - ベルリン 天使の詩
マリオン2320-204
この映画は全編にモノローグが散りばめられている詩集のような作品なのですが、とりわけ私が好きなのはラスト間近、バーで天使であるダミエル(ブルーノ・ガンツ)とサーカスの空中ブランコ乗りマリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)がようやく"再会"するシーンです。このシーンではマリオンが、唐突とも思える
(しかしとても自然な)"告白"を5分以上に渡って展開させます。これは彼女の決意表明であり、実世界では初めて会う人への愛の告白であります。最初にこのシーンを見た時、自分の中にも長い間あった思い、しかしながらあまりに漠然としていてどう表現してよいのかわからなかった感じを見事に言語化(或いは映像化)してくれていて、「そう、そういうことなのよ!」と思わず手を打ちたくなりました。本作品は公開時とその1年後に2回見たのですが、2回とも英語字幕でしたので日本語字幕ではどのように訳されていたか実は知りません... 台詞全体が詩のようなものですので、その内容を日本語でここに要約して書くということはいたしません(私は詩人ではないので...)。その中でも特に印象深い部分を英語で抜粋します(独語と英語は言語的にかなり近いので、そうオリジナルのニュアンスを損ねてはいないだろうと信じますので):"At last, it's becoming serious...There's no greater story than ours, that of a man and a woman... Decide. It's now or never."


Women on the Verge of a Nervous Breakdown -
神経衰弱ぎりぎりの女たち

ご存知、スペインのペドロ・アルモドバル監督の世界的出世作ですね。このオープニングのモノローグが素晴らしい!本作品は一般的にコメディとされているのですが、作り物のちゃちなマドリードの街や主人公ペパの住むアパート、そしてそれに重なって、「"ノア"のように『世界中のつがい』を救いたかった。でも、一番救いたかったものを私は救うことが出来なかった」というペパのモノローグを聞いたとき、何故か私はとてもせつなくなってしまい、コメディとして見れませでした... 自分が壊れそうなのに、他の恋人たち(鳥や小動物だけど)を救うことで、もうどうしようもなく破綻してしまったものを修復しようとする悪あがき。とてもよくわかります...


Paris, Texas - パリ、テキサス
MagicM320-204.jpg
最後は、映画史上ベスト独白シーン、『覗き部屋』での主人公トラヴィス(ハリー・ディーン・スタントン)の告白シーンです。このシーンについては以前くどくどだらだらと私の思いを書かせていただきましたので、ここではごく簡単にすませます(以前の記事はこちらをどうぞ)。物語をナレーションで説明してしま
おうとする手法はあまり好きではありません。が、このシーンは特別です。砂漠を彷徨い口を閉ざすトラヴィスに何が起こったのか、このシーンですべてがわかります。覗き部屋という設定、トラヴィスの台詞回し、音楽、そしてもう感動的に美しいジェーン(ナスターシャ・キンスキー)、全てが完璧!ナスターシャ・キンスキーなら女の私も覗いてみたいものです。今年の夏に見たある話題の映画でも、妻との過去を長々と告白(説明)するシーンがありましたが、比べ物になりません(こちらの映画は『惑星ソラリス』にも影響を受けているとお見受けしましたが、そちらのほうも...)。この独白はサウンド・トラックに『I knew these people』というタイトルで収録されていますので、未見の方、そしてヴェンダースはくどいから苦手という方、是非、これだけでも聞いてくださいませ。



「ベルリン 天使の詩」(原題 "Der Himmel uber Berlin")
製作:1987年 フランス 西ドイツ
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:ヴィム・ヴェンダース ペーター・ハントケ
撮影:アンリ・アルカン
出演:ブルーノ・ガンツ ソルヴェーグ・ドマルタン
私的評価:★★★★★ 92点


「神経衰弱ぎりぎりの女たち」(原題 "Mujeres al borde de un ataque de nervios")
製作:1988年 スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:カルメン・マウラ
私的評価:★★★★★ 90点


「パリ、テキサス」(原題 "Paris, Texas")
製作:1984年 フランス 西ドイツ
監督:ヴィム・ヴェンダース
原作・脚色:サム・シェパード
撮影:ロビー・ミューラー
音楽:ライ・クーダー
助監督:クレール・ドニ
出演:ハリー・ディーン・スタントン ナスターシャ・キンスキー
第37回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品
Wim Wenders公式HP:http://www.wim-wenders.com/index.htm
私的評価:★★★★★ 98点

映画関連記事掲載作品の一覧 / List of Other Praised Works


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Comments - コメント一覧

From : CapeDaisee : Re: お見事♪♪

ちょいばかおやじさま
ありがとうございます!ブログを始めた意図は好きなものをただただ讃えようということでしたので、もう私情だらけですが。。。
映画はやはり最初と最後が肝心ですよね。
「前半部分が多少ダレようと、監督作り手の意図が明確にラストシーンに集約されると、後世まで記憶に残りうる傑作に」まさにその通りです!!

From : ちょいバカおやじ : お見事♪♪

私が参加しております(最近はサボり気味ですが)神戸映画サークルのメンバーも、『パリテキ』と呼び(ビフテキの焼き過ぎか(笑)、最後の覗き部屋のシーンは未だに語り草になっています。

さて、今回と前のブログも拝見しましたが、いかに気に入った好きな作品と言えども、ここまで鋭いプロの感性で書かれると、ただただ‘お見事です!’これ以上私見を挟む余地は全くございません♪♪

映画というものは、やはり結末が大事で、前半部分が多少ダレようと、監督作り手の意図が明確にラストシーンに集約されると、後世まで記憶に残りうる傑作になりますね。そういう意味で、『パリ・テキサス』『離愁』『殺人の追憶』のラストシーンは強烈過ぎて、私にとっても忘れられない作品です♪


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AUTHOR : CapeDaisee

Born and live in KOBE, JAPAN.
Love Hanshin Tigers, beer and cute tiny things.

神戸市出身・在住 女性
御多分にもれずタイガースファン。
何かを作るのが好きなので そして仕事と家事に忙殺されぬよう ジャムを煮たり写真をとったりしています。おうちで作るジャムのおいしさと神戸のいいところを伝えられれば幸いです。
好きな映画や本や音楽やモノやコトについても時々書いています。
でも最近は写真ばっかりだな...

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